腹水貯留の症状や原因とは?治療方法や改善策を詳細解説!
腹水貯留は、お腹に水が溜まり、身体の冷えや疲れ、倦怠感、全身のむくみや食欲減退による栄養不良等の症状が表われる病気です。この原因とは一体どのようなものなのでしょうか?今回は、腹水貯留の症状と原因について詳しく解説した上で、治療方法や改善策をお伝えします。全身の健康状態の悪化に繋がる病気ですので、早い段階で治療を開始できるようにしましょう。
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腹水貯留の症状
腹水貯留とは、肝硬変等の心臓の病気や腹膜炎、癌等が原因でお腹の中の腹腔という空間にタンパク質を含む水が溜まる病気の事を言います。初期段階では自覚症状はあまり見られませんが、1リットル以上お腹に水が溜まるとお腹が大きくなり、衣類がきつくなります。体重もそれに伴い増加します。
症状が進むと、腹部の肥満感、胃が圧迫される事による食欲不振や吐き気、肺が圧迫される事による息切れ等が表れます。更に悪化すると、血行不良や水分過多による身体の冷えや疲れ、倦怠感、足を始めとする全身のむくみ、食欲減退による栄養不良等全身に影響する症状が出てしまいますので、甘くみない事が大切ですね。
腹水貯留の原因とは?
腹水貯留の原因は先に述べたように、心臓の病気、腹膜炎、癌等が原因で身体の代謝機能が異常を来し、不純物の多い血液が作られる事にあります。この濾過できなかった血液から水分がもれ出し、内臓の摩擦を避けるための隙間である腹腔に水が溜まってしまうのです。
腹水は病気によって種類が異なります。細菌性腹膜炎や、癌が原因で血管外に流れ出る腹水は、炎症性腹水と呼ばれます。タンパク質の量が多く混濁し、凝固しやすいという特徴があります。腹水は非炎症性もあり、肝硬変やうっ血性心不全が原因で、タンパク質の濃度が低く、凝固しにくいという特徴を持ちます。病気の種類によって血管外にもれ出るタンパク質の量に差異があり、貯留の原因が異なっているのです。
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腹水貯留の治療方法や改善策は?
腹水貯留の治療方法は、食事での塩分制限をしながらベッドで安静にする事が基本となります。利尿剤による水分排泄を促しますが、薬で改善がない場合には、腹腔に直接針を刺し腹水を流出させます。この治療方法は、治療的穿刺と呼ばれます。
この時、呼吸や食事が困難ですので、アルミブンというタンパク質が外に流れ、栄養不足になった血液に静脈からアルミブンを投与する必要があります。
また、リッター単位で腹水を流すと、必要な栄養まで外に出てしまいます。そこで外に出した腹水の栄養だけを濾過し、濃縮させて患者の体内に点滴を使って戻すという、腹水濾過濃縮再注入という治療方法もあります。
腹水貯留の改善には、安静にする事が一番です。安静にすると血流量が増え、血液中に投与した栄養素が全身を巡りやすくなるためです。また、塩分は腎臓の濾過機能に負担をかけますので、食事で制限する必要がありますね。
まとめ
腹水貯留は健全な血液が作られず、それが身体を回ってしまう事から引き起こされますので、全身の健康に影響が出ます。主原因の病気の弊害として正しく認識し、適切な治療を行う事が大切なのです。
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