溶連菌感染症で尿検査はいつから?キットにて陰性や蛋白等結果後の対処法も解説!
溶連菌感染症にかかった場合、尿検査をするのはいつなのでしょうか?また、検査キットにより、陰性や蛋白などの結果が出たら、どうすればよいのでしょう。今回は、溶連菌感染症での尿検査はいつなのかや、検査の結果後の対処法を解説します!
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溶連菌感染症で尿検査はいつからなの?
溶連菌感染症での尿検査はいつ行うのか、ご説明します。
溶連菌の抗生物質の服用が終わったすぐ後に1回、その時から2週間後に1回、合わせて2回受けます。その結果、2回とも陰性、つまり問題なしであれば、合併症の危険はありません。感染症の治療の効果があったということです。
溶連菌の主な合併症に、急性腎炎があります。症状は、食欲不振、むくみ、頭痛、血尿などです。この場合の急性腎炎は、適切な治療を行えば治りやすい病気です。
そこで、尿検査をすると、急性腎炎かどうかが分かります。急性腎炎だと、尿蛋白が異常値になります。これは、本来は濾過(ろか)されない「蛋白」や「赤血球」が濾過され、尿に出て、蛋白尿や血尿が現れるからです。
では、溶連菌感染症にかかった患者が、必ず尿検査を受けているかといえば、そうではありません。なぜならば、血尿や顔のむくみなど、目で見て医師が診断できることが多いからです。医師との相談で、尿検査をするか決めるのもよいでしょう。
溶連菌感染症にて検査キットを使った方法とは?
溶連菌感染症であるか検査するのに、「溶血性連鎖球菌迅速診断キット」を用います。方法は、喉の赤く腫れ(はれ)ている部分を付属の綿棒で採取し、培養して菌がいるかどうかを調べます。これは、病院で少し待てば、すぐに結果が分かるので、よく行われている方法です。
溶連菌に感染すると、喉の炎症と痛み、高熱、ブツブツしたイチゴのような舌、全身に発疹の症状が出ます。目で見ても分かる特徴的なものなので、医師は溶連菌を疑い、キットで検査します。そして、溶連菌感染症であるかの判定が出るのです。
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尿検査で腎炎を引き起した場合どうすればいいのか?
溶連菌感染症での尿検査で、陰性という結果が出たら、急性腎炎ではありません。合併症を起こしていないのです。
しかし、少しでも菌が残っていると、急性腎炎を引き起こす可能性があります。溶連菌は、抗生物質ですぐおさまることが多いです。症状は1週間以内におさまるので、薬の服用をやめてしまう患者さんもいます。そうすると、菌が体内に残り、感染症を何度も再発したり、合併症の原因にもなります。
ですから、しっかりと抗生物質を服用するのが大切です。薬の種類によって内服期間は異なり、10日間~14日間、一般的には10日間、その期間の服用を守ってください。人により、副作用の発疹などが現れます。その時は、医師の指示に従い、危険なアレルギー症状であれば、すぐに服用をやめることになります。菌が残ることよりも、副作用のリスクが高いと考えられるからです。
だからといって、最後まで薬を飲んだとしても、合併症を起こさないとは限りません。
また、感染者の咳やくしゃみなどから飛沫感染するので、学校などは休み、家族にも感染しやすいので、家族と接するのもひかえ、個室で安静にしておくのがよいです。もし家族と接する時は、互いにマスクをつけましょう。
溶連菌の潜伏期間
溶連菌の潜伏期間 (感染から症状が出るまでの間) は、2~4日です。家族内感染の確率は、親で20%、兄弟だと50%ほどです。抗生物質服用開始から1日たてば、ほぼ除菌されるので、登校なども可能ですが、発熱や元気がない状態であれば、症状がおさまるまで安静にしていましょう。薬が十分に効いていないことがあります。
もし、薬を飲んでいるにもかかわらず、2~3日たっても熱が下がらないのなら、薬の種類や合併症に問題があるかもしれないので、早めにもう一度受診してください。
次に、尿検査により、急性腎炎と診断された場合の対処法をご説明します。これには、二つの治療が必要です。
- 食事制限
- ステロイド薬の服用
一つ一つ順を追ってご説明します。
食事制限
まず一つは、食事制限です。急性腎炎では、弱った腎臓に負担をかけるタンパク質、塩分、水分を取り込まないように、通常、入院して治療をします。
ステロイド薬の服用
二つめは、ステロイド薬の服用です。腎炎の炎症をおさえる薬ですが、これによって体の免疫力が低下するので、細菌などに感染しやすくなります。すると、点滴を受けるなどの入院治療となります。
しかし、ステロイド薬の投与の場合、むくみや体重増加などの副作用もあるので、患者さんは非常につらいのです。そして、治療によって、尿蛋白値は正常に戻るのですが、腎臓の病気における根本的治療は開発されていないので、完治には自然治癒を待ちます。
ですから、尿検査や血液検査で腎臓の様子をみながら、食事制限、ステロイド薬の投与、その他に蛋白の排出を抑える薬を服用することが多いです。そして、治療後も再発を繰り返すと、そのたびに入院が必要となります。
まとめ
このように、溶連菌感染症による急性腎炎は、治りやすいとはいえ、慢性化すると大変な病です。また、溶連菌感染症は、子供に多くみられますが、大人もかかる場合があり、急性腎炎を起こしやすいのは大人です。子供の時にかかっても、体内に菌が残っていたり、約30年過ぎることで、再び溶連菌感染症にかかる恐れはあります。大人だからといって軽く考えず、早期の適切な治療を心がけましょう。
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