胃がんステージ4の余命!手術や抗がん剤治療で治る(完治する)のか?
胃がんは日本人の死因一位であるがんの一種です。男性では肺がんについでの2位、女性でも3位と、がんの中でも確率が高いものです。
この胃がんがステージ4まで進行すると、腫瘍が転移を繰り返し、様々な器官にがん細胞が広がった状態になってしまいます。ステージ4はがんにおける最終段階ですが、その詳しい実態はどのようなものなのでしょうか?
今回は、ステージ4の余命について詳しく見ていきます。それに付随して手術や、抗がん剤による治療方法についても解説していきます。
果たして、胃がんは手術や抗がん剤で治る(完治する)のでしょうか?
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胃がんのステージ4の余命は?
余命とは、医師が経験から予測した生存期間の事です。そしてがんにおける余命に関係する他の言葉として、5年生存率という言葉もあります。これはその名の通り、がんが発覚してから5年後に生き残る確率を示します。
5年というのはがんにおける再発の1つの目安です。5年以上たって再びがんになったとしても、それが以前のがんの再発である可能性は低いのです。ゆえに、5年間再発なく過ごすことを、ある種完治やそれに似たものと考えているのです。
胃がんのステージ4の余命は極めて低く、5年生存率が7.5%となります。つまり、5年後に10人中1人も生き残らないという統計が出ているということです。
これに対して、切除手術を行った場合は、5年生存率が14.3%となり、5年後に約1.4人生存する計算になります。手術しない場合のほぼ倍ですね。これにより、がん細胞を切除する事で症状に改善がみられる事が分かりますね。
胃がんのステージ4は手術で治る(完治する)の?
続いて、胃がんがステージ4まで進行した場合、手術をする事で治る(完治する)のかどうかについてです。
まず先に、そもそもがんにおける手術とはどんなものか確認しておきましょう。摘出手術、切除手術といった呼ばれ方をすることもありますが、どれも同じく、がんの原因であるがん細胞を取り除く手術ということです。
ただし、これは病状や進行度合いによって細かく手法に違いがあります。がん細胞のみを切除する場合や、がんが起こっている臓器そのものを部分的、あるいは全部摘出する場合もあるのです。
では改めて、この手術が胃がんのステージ4を完治させることができるのかについてです。
正直に言えば、ステージ4まで進行した場合は、がん細胞の遠隔転移が生じているため、手術での完治が難しい状況です。胃がん手術では摘出可能な病巣を摘出するだけに留まるので、手術が出来ない病巣は残ってしまうからです。
ステージ4までがんが進行している場合、もうがん細胞は身体の様々な部位に転移しています。胃のがん細胞を切除手術によって除いたとしても、身体の別の場所にあるがん細胞は残り、結果がんの完治とはならない、というわけです。
また、胃がんのステージ4の中で、手術ができないという場合もあります。がんの摘出手術は患者に大きな負担を与えます。転移があまりにも多くの場所に起きている場合、何度も手術を行うことは患者にとっても危険なのです。
このような場合は、病状を進行させないように、抗がん剤を併用しながら治療を行います。
では、この手術を行わない抗がん剤による治療で、がんは快方へ向かうのでしょうか? 根本的とも言える手術ができない場合の、病状の変化について見ていきましょう。
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胃がんのステージ4は抗がん剤治療で治る(完治する)の?
胃がんは手術と抗がん剤治療を行えば、治る(完治する)ものなのか。そもそも抗がん剤は、胃がんの原因であるDNA細胞を死滅させるために利用されます。
また、胃がんによる痛みを和らげ、副作用を軽減させる抗がん剤もあり、手術をした場合でも術後の症状の緩和には必要不可欠です。
しかし、抗がん剤を用いてもがん細胞を完全に死滅させる事は難しいのが現状です。転移が広がり、局所的な薬剤を使う事が困難になるからです。
外科手術で腫瘍が完全に摘出されれば、抗がん剤治療を行う事で約15%の患者が治癒すると言われている中で、それに頼れないというのはやはりつらいものです。
ただ、だからと言って諦める事はありません。周りのスタッフや家族は患者を支えよう、助けようと常に方策を講じてくれます。医師や家族とよく相談し、適切な治療を行う事で、完治する可能性の芽を摘み取らない事が大切ですね。
ステージ4と言えば重篤(じゅうとく)な症状ですので、痛みや副作用も多くみられます。
しかし、目的意識や生きる上での哲学をしっかりと持ち、そして周りとの協力で適切な治療ができれば、治癒力を高めて経過を良くする事ができるのです。
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まとめ
胃がんステージ4は、命を落とす危険性の高い状態です。人によってはその状態に絶望し、気分が塞いでしまい、結果それが更なる症状の悪化を招く場合があります。
最も、それも仕方がないことかもしれませんね。胃がんのステージ4での5年生存率が、7.5%程度と低いことはお話しした通りです。10人に1人も生き残ることができない状態であるというのは、患者にとってあまりにショックなことでしょう。
そこで、周りの人は患者と慎重に接する事が重要です。治療も困難を極めますので、些細な事も見落とさないように、注意深く経過観察を行う必要がある大切な時期なのです。
一番ショックを受けるのは他でもない患者自身です。そして、家族は闘病生活を共にする意識で励まし、看病を続ける事が求められています。
いろいろながんの闘病の体験記を読んでも、家族の存在というのは本当に重要です。支えてくれる家族の為に、まだ生きたい。そんな一文を数多く見かけました。
家族の為など、何かを支えとして必死に生きようとする意志が患者に生まれることは、とても大切な、意義のあることなのです。
胃がんステージ4は完治が難しい状態ですが、それを理由に治療を諦めたりせず、根気よく取り組み病状の改善に努めれば、快方に向かうこともあるのです。
私見ですが、適切な治療を選択していくには周り、特に医師など医療スタッフとの信頼関係が必要と思います。
悲しいことですが、人には合う合わないがあり、それは医療の現場でも変わりません。ある患者は担当医の治療法の提示に冷たさを感じ、結果転院して自身に合った治療の環境を探し出したりしています。
適した治療、快適な環境の為に、周りとの信頼関係を築くこともまた、忘れないようにしたいです。
病は気から、という言葉もある通り、患者が強い気持ちで、闘病に向かっていけるような環境を整えていくことが大切ですね。
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