双極性障害 寛解の定義とは?患者の私がじっくりと考えてみた
双極性障害は完治の概念ではなく、寛解(簡単に言えば安定期)を目的とした治療となります。では、定義とは一体なんなのでしょうか?どのくらい再発せずに過ごしていれば寛解と言えるのか疑問ですよね。
前回も別記事の方で少しご紹介したことがあるのですが、私の知り合いであるA美さんは双極性障害を患っています。
その双極性障害との結びつきが深い寛解とは一体何なのか、医学的な見解も折り込みながら、A美さんが過去に寛解した経験を元に伝えて頂きます。
寛解の定義については、後述詳しく述べていきます。
それでは、以下、A美さんと交代します。
管理人さんの知人のA美と申します。
ここからは、双極性障害を患っていて、一時的に寛解を体験したことがある私が、寛解について詳しくお伝えします。
正直私も、長期的に寛解として症状が落ち着いたのは1回だけです。治療に向き合うためにも、寛解の定義というものは大切ですよね。
双極性障害でも、寛解の期間が長くなれば職場復帰もできますし、日常生活も問題なく送ることができます。
いかに症状を落ち着かせ、寛解まで向かわせるか。そして再発を予防し、寛解期間をどのように延ばしていくのか、今回私自身の体験や想い、そして担当医からの助言を元に、寛解についてお伝えしていきます。
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双極性障害での寛解の定義は何?
用語解説サイトのコトバンクには、「寛解」という言葉は以下の様に記されています。
病気の症状が、一時的あるいは継続的に軽減した状態。または見かけ上消滅した状態。癌(がん)や白血病など、再発の危険性のある難治の病気治療で使われる語。例えば、癌が縮小して症状が改善された状態を部分寛解、癌の症状がなくなり検査の数値も正常を示す状態を完全寛解という。
出典元:コトバンク
つまり、完治とは異なり、再発の危険性があるので経過を継続的に見ていくことが必要な状態です。
双極性障害における寛解とは、一体どういう状態を指すのでしょうか?
双極性障害における最も代表的な症状は、気分の波が大きく現れるということです。それを前述の意味に照らし合わせると、簡単に言えば気分の浮き沈みがない状態を寛解と言います。
しかし、一般の人でもある程度の気分の浮き沈みはありますよね?実際どの程度が安定しているのかなんて判断できないのが実情です。
双極性障害の寛解の定義というのは、医者や患者自身の障害に対する解釈の状況によって異なってくるようですね。
私の担当医から出される処方箋が半年以上変わらず、カウンセリングが月に一度の状態。
半年以上続いていると、「落ち着いてきたね」と言われました。目安にして頂ければと思います。
私自身は、自分が軽そう状態だと判断できている時期が寛解している状態だと思っています。なぜかというと、人に迷惑をかけない程度にやる気になっているからです。
物事に対してやる気なのは、悪いことではないですよね?ただ、軽そう状態だと自分で理解していることが大切です。
やる気が妙にある・元気だな=軽そう状態と思うことで、休みなく動いてしまう軽そう状態の症状でも身体を休ませる意識が持てます。双極性障害と向き合い続けたからこそ、この考えに至ることができました。
双極性障害のあなた、まずは自分と向き合ってみましょう。そして、自分の居心地のいい状態を見つけて、その気持ちを維持することが寛解の第一歩だと私は思います。医者や周りの人にいろいろ言われるよりも、自分の気持ちが一番です。
では、どのくらいの期間落ち着けば寛解していると言えるのでしょうか?
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寛解に向かうまでの期間は人により千差万別?
元住吉こころみクリニックがネット上で発信している情報によると、双極性障害自体症状に個人差があるとのことですので、寛解期間も様々で、私自身無理やり投薬をやめたりしていたため、寛解期間が短くなっています。
双極性障害の寛解に向かうまでの期間は、治療を始めた時期にもよるようです。うつ状態が酷い場合は治療自体に時間がかかりますし、そう状態の場合、患者が病気と認識するまでに時間がかかってきます。
双極性障害発症直後の場合は、まずは症状の改善が優先なので、寛解までは気長に治療しましょう。
私の場合、高校1年生で診断を受け、治療が完了するまでに2年かかりました。酷いうつ状態の後にそう状態が現れ、安定するまでに時間がかかりましたね。
その後2年間は比較的安定していましたが、独断で投薬をやめてしまったため、再発の原因となったのです。
では、寛解期間を長くし、再発を防ぐには何に気をつけていけばいいのでしょうか?
寛解からの再発を予防するためには?
双極性障害の症状再発を防ぐ方法は、個人差があるかと思います。自分が寛解と思う気分を続けることが目標なので、自分なりに色々と試してみましょう。
- 自己判断で投薬やカウンセリングをやめない
- 自分に合う薬を処方してもらう
- 無気力な時はそれを受け入れる
- 息抜きになる趣味を見つけておく
以上が私の行っている再発予防の行動です。簡単に説明していきますね。
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自己判断で投薬やカウンセリングをやめない
双極性障害で処方される薬には、私自身飲まなくなると、急に反動で再発の症状が現れることがあったのです。副作用の影響で再発する場合があるので、注意しましょう。
私は軽そう状態の際、自己判断でやめてしまい、再発をしてしまいました。
自分に合う薬を処方してもらう
寛解を継続させるためには、処方箋はとても大切です。自分に合う薬であれば、副作用も少なく、再発のリスクも軽減されます。私は、医師と相談の後に症状に応じて処方箋を変えていき、最終的には寛解期間を延ばすための処方に変わっていきました。
無気力な時はそれを受け入れる
副作用で無気力状態になる時があったり、うつ状態の一歩手前や、疲れが原因でなることもあります。そんな時に無気力で何もできない自分を嘆かず、「疲れているから休もう」と思うことが大切です。
私は、無気力状態が1週間続くことがありましたが、「体が休息を欲しがっている」と感じました。ですので、しっかりと休むと症状が悪化することなく、安定しましたね。
息抜きになる趣味を見つけておく
趣味は意外と大切です。私の場合はゲームをしたり、ひたすら漫画を読んだりとインドアですが、没頭することで、余計なことを考えずに済みます。何か、余計なことを考えて集中できない時は、趣味に没頭しましょう。
無気力を受け入れることも、趣味に没頭することも大切なことです。罪悪感など持たずに、再発しないためと考え、しっかりと休息を摂りましょう。
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まとめ
ここでは、再び管理人がこの場で記事全体を総括したいと思います。
A美さんご登場頂き、ありがとうございました。
今回は寛解についてでしたが、いかがでしたか?寛解の定義として詳細な説明から、寛解に向かうまでの期間、再発予防法がお分かり頂けたかと思います。
また、A美さんのまとめた再発予防法として、薬を服用することは必須です。
寛解=薬を服用しないではありません。
その他の項目では、自分にも部分的にでも取り入れられそうと思ったら、ぜひ参考にしてみて下さい。
自分にあった気分を落ち着かせるための発散方法を見つけていきましょう。
自分に合う薬を服用することによって、気分の浮き沈みが安定している事が一番いいのです。
双極性障害が再発しない事が何より一番ですが、気を張りすぎてもいけないので、気長に気楽に向き合いましょう。
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