双極性障害の特徴とは?判断基準を現患者A美さんが語る
双極性障害と自分で判断するのは、知識がないと難しいものです。現在は患者数も増え、経験談などもネット上で多く見かけるようになりました。
双極性障害(躁うつ病)の特徴として、男性、女性、年齢に関係なく誰にでもかかる可能性のある病気だということですから、いつ発病するかは分かりません。
前回も別記事の方で少しご紹介したことがあるのですが、私の知り合いであるA美さんは双極性障害を患っています。
この記事では、双極性障害の特徴を医学的な見解も折り込みつつ、判断基準をできる限り取り上げていきます。
併せて、現在双極性障害を患っている私の知人のA美さんの生の声もお届けします。
それでは、以下、A美さんと交代します。
管理人さんの知人のA美と申します。
ここからは、実際に双極性障害を患っている私が、一体どういった特徴があるのか。その判断基準について実例を交えながら詳しくお伝えします。
私の両親も最初は私の病気を理解するのに苦労していました。10年前には耳にすることがなかった病気なので、知らない方もいらっしゃるかもしれません。
双極性障害にはどういった特徴があるのか、実際に患っている私でも未知な部分があるので、しっかりと理解しておきたいと思い、この際に徹底的に調べてみました。
そこで得た知識が何らかの形でこの記事に訪れてくれたあなたのお役に立てれば、これ以上の喜びはありません。
あなたも周囲もストレスを溜めないようにするために、参考にしていただければと思います。
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双極性障害の特徴として判断するポイントは?
双極性障害の特徴には、新宿ストレスクリニックが自身のホームページ上で発信している情報によれば、大まかに分けて躁状態、軽躁状態、抑うつ状態に分類されているということです。
因みに躁状態がどういった症状なのか簡単にご説明しますと、用語解説サイトのコトバンクに記載されている情報によれば、
気分が著しく高揚した状態。陽気で開放的になり、興奮したり怒りっぽくなるなど、普段とは違う状態が続く。自信に満ちあふれ、いつもより多弁になるが、話題は次々と変わり、他人の意見に耳を貸さなくなる。睡眠時間が短くても平気で、自制がきかなくなり買い物やギャンブルに大金を使うなどして、社会生活に支障をきたすことがある。双極性障害(躁鬱病(そううつびょう))の主要な症状だが、他の疾患や薬物の影響などによっても起こる。→躁病 →軽躁状態
出典元:コトバンク
と記載されています。
軽躁状態は、躁状態よりもやや軽いものになります。
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では、双極性障害の中でも躁状態、軽躁状態、抑うつ状態の特徴とは一体どのようなものなのでしょうか?
上記で記したもの以外の特徴で、少しでも判断材料が多ければ、早めの受診も可能ですし、身近にいる方のストレスを軽減することもできます。
それでは、状態別に合わせてその他どういった特徴が表れるのか項目ごとにご紹介します。
躁状態の場合は?
躁状態にも2種類あり、ここでご紹介するのは、重度の躁状態患者の特徴です。先に述べたものと一部重複もございますが、項目別に分かりやすく箇条書きでお伝えします。
- やけに前向きになる
- プライドが高くなる
- やる気があるように見える
- ハイテンション
- 不快感情を露わにする
- わがままになる
- 大げさな絵空事
- よく動き回る
- 遠慮しない物言い
- 食欲旺盛になる
- 性欲が高まる
- 傲慢な態度
- 物欲が高くなり浪費家になる
- 人の話を聞かずよくしゃべる
- 不眠症(寝ない日が続く)
などが挙げられます。
どれも度を過ぎていると思うほどなので、明らかに「おかしいな?」と周囲は思います。
しかし、躁状態になっている方の多くは自覚がないようですから、「病院に行こう」と言われても当人は何のことかピンと来ないかもしれません。
これは自分自身の病気に向き合うために、自戒の意味も込めて書き記しています。
今まで問題なんか起こしてこなかったのに、ネジが取れたように怪奇状態になる患者もいらっしゃるようです。
もし双極性障害患者の方が上記で挙げたような言動や行動をとっていたら、何か病気を患っているのではないかと疑い、本人に問うて見る、もしくは医師に相談するのもいいでしょう。
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軽躁状態の場合は?
軽躁状態の特徴は、躁状態よりも健常者ととても見分けがつきにくいので、判断基準は難しくなります。
特徴としては、
良い面
- 頭の回転が早くなる
- 流暢になる
- 意欲的になる
- クリエイティブなアイデアが生まれる
悪い面
- 不眠症
- 活動的になりすぎる
- 浪費癖
などが挙げられます。
基本的には、周囲は「今日はテンションが高いな」と思うぐらいの程度が続きます。軽躁状態は、やる気に満ち溢れ、患者自身うつ状態と比べると調子がいいため、病気の症状だとは思わないそうです。
周囲も「元気になってよかった」と思うぐらいなので、軽躁状態という病気の症状の1つだと考えることは難しいようです。
一般の方でも浮き沈みがあるのは多々ある事なので、病気と思う方は少ないのではないでしょうか?
判断材料は、前述の通りこれまでの言動や行動しかありません。患者が、今までにはない言動や行動をしている場合は、疑いましょう。それ以前にうつ状態が見られた患者には、警戒をして下さい。
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抑うつ状態の場合は?
ここで抑うつ状態の説明に入る前に、一般的なうつ状態はどのような特徴があるのか前提として知っておいてほしいので、先にご紹介します。
うつ状態の特徴はご存知の方も多いかもしれませんが、目に見えて落ち込んでいるのが分かるので、「うつだ」と判断できる事が多いです。
- 抑うつ気分
- 食欲の低下
- 自殺願望・罪悪感
- 不眠症
- 拒食症
- 過食症
- 自傷行為
上記のような症状が一般的なうつ状態として主に現れます。
双極性障害に見られる抑うつ状態の独特な特徴
前述の代表的なうつ状態の特徴が、ざっくりとでもご理解頂けましたでしょうか?
ここからは、双極性障害に見られる独特な特徴である抑うつ状態について箇条書きでお伝えします。
- 落ち込みは短い期間で緩和される
- 落ち込みから軽躁状態に一転する
- 場所や曜日によって抑うつ状態から元気になったりすることがある
- 抑うつ気分が強いのに動き回ることができる
- 動けないのに気分はそれほど落ち込まない状態
上記のような症状が主に現れます。
これまで元気だった人も、何かの拍子に急激にうつ病を発症することも多くあるようです。
私自身も、軽躁状態から軽いうつ状態での移り変わりが定期的に襲ってくることを自覚しております。このような特徴を患者から見られたら、速やかに病院へ受診を促した方がいいです。
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私が双極性障害になった際に見られた特徴の実例
私が双極性障害の特徴について、外部から受ける印象として付き合いが浅い人の生の声を耳にして思ったのは、すぐには病気だと判断できないようです。うつ状態の時は落ち込んでいるのが目に見えて分かるそうですが、躁状態の時は元気がいいというイメージしかなく、双極性障害とは判断しにくいのが現状のようですね。
そして、私が軽躁状態になった時は、衝動買いがとても多くありました。「これが欲しい」と思うと支払いのことなど気にせず、クレジットカードで買っていました。そのため、現在は家族からクレジットカードを隠されています。
また、私がうつ状態になった時には、何にもやる気が起きず、ベッドに寝たきりの状態でしたね。動くのは、ベッドとトイレの往復くらいです。これを受けて思うのは、私自身、家族の支えがなかったら今頃どうなっていたか分かりませんので、いつも一緒にいてくれる事に感謝しています。
現在、私は双極性障害2型による軽躁状態と軽いうつ状態の繰り返しの日々ですが、日常生活に大きな問題はありません。
しかしながら、時に軽いうつ状態になったかと思ったら、一転して軽躁状態になったりを繰り返すので、正常な状態での落ち着きを取り戻すのが大変ですね。
私自身は、他者から指摘されるまで軽躁状態と自分で思う事はなかったと感じています。 これまで10年以上双極性障害と向き合ってきた経験と、医者の判断の元で自覚している状態です。
症状の特徴に男女間の違いはあるの?
双極性障害の発症ケースや、症状を調べた際に、「発達が気になる子どもの親向けポータルサイトLITALICO」が自身のホームページ上で発信している情報によれば、特徴に男性、女性との間に差はないと述べています。
近年、双極性障害は、心の問題ではなく、脳の問題とも言われています。現代の医学でも原因は究明されておらず、症状も様々です。私自身、毎回違う症状が出てきますので、常に同じとは限りません。
今後、医学の発展に伴い、原因や症状の特徴などから治療法が究明され、症状に苦しむ人が減ることを願いたいです。
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双極性障害患者への付き合い方はどうするべき?
双極性障害は、心療内科や、精神科医・担当医によって、患者に対する対応は様々です。私を診察してくれている先生は、状態に応じて対応が異なります。厳しく言われる場合もあれば、聞くに徹する場合もあります。
それでは、実際の状態に応じた患者への付き合い方をご紹介します。
躁状態・軽躁状態の場合は?
私の担当するかかりつけ医が述べていた情報によると、重度の躁状態の場合は入院が必要になるそうです。しかし、無理やりに連れ出してはいけません。「心配している」という気持ちを伝え、暴力などが酷い場合は、警察を呼ぶことも考えましょう。
患者からの暴言などは、病気が言わせていると考えるのが一番です。
患者自身は、前述の通り躁状態であることを自覚できません。なので、双極性障害と診断が出た場合は、他者から躁状態だと諭すことが必要になります。実例として、「最近元気だね」「寝ている?」などと声をかけ、普段と何か違うということを伝え、受診を促しましょう。
うつ状態の場合は?
何よりもそばに見守っている人がいることを伝えることが大切です。うつ状態の患者は、不安感や恐怖感が高く、「生きていていいのか?」と思う方がいるようです。実際に私もそうでした。
しかし、そばに誰かがいてくれるだけで落ちつきます。そばで見守ってあげ、決して責めないであげてください。必ず良くなる事を伝え、受診を促しましょう。
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まとめ
ここでは、再び管理人がこの場で記事全体を総括したいと思います。
A美さんご登場頂き、ありがとうございました。
双極性障害の特徴として、大まかに分けて躁状態、軽躁状態、うつ状態の時は、どういった特徴があるのか、ご理解頂けたかと思います。
A美さんが実際に体験した実例も交えてお伝えして頂いたので、真実味があったのではないでしょうか?
A美さんは、伺った話によると、双極性障害と付き合ってきて10年が経つそうです。その時々で症状は様々で、酷い時は入院を宣告されたこともあるみたいです。家族の支えもあり、入院は見送りとなったそうですが、もしあなたの家族に現在双極性障害を患っている方がいらっしゃるのなら、無理は禁物です。
双極性障害は、症状に応じてどういった特徴が表れるのか判断できれば、的確な判断の元、家族から患者に症状を説明し、病院へ促すことができます。
そして、できる限り患者に寄り添ってあげ、ゆっくりとでも安定期間が増えるようにしていって下さい。
そして、良くなる=薬からの卒業ではなく、うまく病気と付き合えるようになることを家族の目標にしていきましょう。
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