放射線治療の効果の持続期間や効果が出るまでの時期はいつ頃から?判定基準を解説!

今回は、癌細胞を死滅させるために利用される放射線治療の効果についてご説明します。治療効果の持続期間や効果が出るまでの時期はいつ頃からなのでしょうか?また、放射線治療の評価を表す判定基準についても取り上げます。これらは、治療を慎重に行う上での材料となりますので、しっかり学んでおくことが大切です。
スポンサーリンク
放射線治療の効果がある持続期間は?
放射線治療の効果が出るまでには、治療を開始してからすぐに表れるわけではありません。これは治療により癌細胞が死滅しても、その細胞が分解され無くなるまでにはある程度の時間がかかるためです。治療の効果が出るまでの時期がいつかは、病状の具合や、治療の経過で人それぞれ変わってきます。即効性のある治療効果はみられません。
しかし、癌細胞が完全に無くなれば、持続的な効果が期待できます。これが放射線治療のメリットになります。
持続的な効果が期待できるのには理由があります。以下でその3つの理由について詳しく述べましょう。
まず、1つ目に放射線治療が、集中的な治療である事が、持続的な効果の理由として挙げられます。実際の放射線治療は数分間ですが、通常の外部照射の場合、原則1日1回の照射が必要となります。これは癌細胞を死滅させるための、集中した治療であると言えるでしょう。
癌細胞が死滅し、分解され、無くなるまでの治療期間は、癌の種類や部位によって変わります。だいたい5~35回の放射で5~7週間程度の通院が見込まれます。一定の期間に集中した治療ができる事が、効果の持続に繋がっているのです。
2つ目の理由は、放射線治療は癌細胞の死滅を促し、正常な細胞を傷付ける事が少ないという特徴にあります。それゆえ、癌細胞が完全になくなれば、論理的に考えて正常な細胞が働き、身体の機能が回復していく事で、治療効果の持続期間が長くなるという訳です。
3つ目の理由は、放射線治療が、同部位に照射を繰り返すと副作用が強くなってしまうぐらい、一回目の照射で癌細胞の死滅を目指した強力な治療である事にあります。これも、治療の持続期間があるという理由になります。
スポンサーリンク
放射線治療の判定基準で効果が出るまでの時期はいつ頃からみられる?
放射線治療評価の判定基準で効果が出たとされるのは、「奏功」と呼ばれる時期です。奏功とは、腫瘍が一旦縮小される時期の事を示します。
標的病変(悪質な癌細胞)の30%以上減少がみられる部分奏功の(PR)時期がいつ頃かについてですが、手術の経過や抗がん剤の使用状況により、放射線治療を開始してから具体的にどれくらいで訪れるのかには、個人差があります。
ただ、放射線治療の専門医師は長年の経験がありますので、患者の病状や治療方法から、ある程度は部分奏功の時期を特定できるので、診療時に詳しく聞いてみましょう。
また、放射線治療の判定基準は、奏功率だけではなく、50%生存期間が重要です。50%生存期間とは、特定の治療を受けた後に、50%の患者が生存している期間の事を指します。
患者の病状に合わせた、放射線治療における50%生存期間の予測と、部分奏功がみられる時期を推測する事で、放射線治療の効果がどれくらいの治療期間でみられるのかが分かります。専門医の説明を良く聞く事が大切ですね。
まとめ
放射線治療は持続的な効果があるのがメリットです。治療の判定基準を知る事で、自分でも客観的な病状の把握ができ、癌を長期的に治療する視野が育めます。放射線治療は、強い副作用の影響も少なく、癌治療における副作用のイメージを払拭できる心強い医療です。治癒を目指し、根気よく治療に専念しましょう。
<関連記事>
乳がん検診 エコーでのう胞が出たらヤバい状況なのか!?
乳癌 ステージ1の再発率、転移、生存率はどの位で、治療はどうなる!?
乳癌ステージ2bの生存率、余命、再発率は?治療の詳細を解説!
乳癌ステージ3a、3b、3cの生存率や余命は?治療法を徹底解説!
スポンサーリンク