乳がん検診 エコーでのう胞が出たらヤバい状況なのか!?
乳がん検診のエコー(超音波検査)をした際にのう胞や黒い影が映り込む事がありますが、あれは危険な状態なのでしょうか? 検査で初めて見る自分の身体の中に、覚えのない不審な黒い影。ちょっと怖いですよね。
日頃なかなか体験することのないエコー検査、先に知識を得ておくことで、実際のときに落ち着いて検査を受けられるようになります。自身の身体に関わることですから、きちんと分かっておきたいものですよね。
今回は、エコー検査でのう胞や黒い影が出た時の正体を暴くとともに、対処法をご紹介します。しっかりと学習をして、少しでも不安を緩和していきましょう。
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乳がん検診のエコー(超音波検査)は何を検査するの?
乳がん検診のエコー(超音波検査)は、人間の耳には聞こえない周波数の高い音を発し、臓器に音を当てて、反射波の様子を画像にしています。超音波を出す機械を胸に乗せ、動かし、写し出された画像を見ながら診断を行います。
この機械はブローブ(探触子)と言われ、体表と密着させるために医療用ジェルを塗るのです。腫瘍があると思われる部分をリアルタイムで検査できるので、血流の流れを確認し、画像の部分に正確に針を刺してがん組織を採取するのに役立ちます。
エコーは、数ミリ単位の手には触れられないしこりを見つけ出す検査ですので、早期発見をするために必要な検査なのです。
また、エコーは、乳腺は白く、がんは黒く抽出されます。20代の所謂、高濃度な乳腺組織の病変を区別するのに優れます。そのため、20代、30代の乳がん検診で多く利用されています。
ちなみに、同じような検査として、X線撮影を用いるマンモグラフィー検査もあります。ちなみにマンモグラフィーとは、乳房専用のレントゲン検査による画像診断法のことです。
これは動画で見ることになるエコーに対して、静止画で見ることができます。一度しか見られないエコーに比べて、じっくりと見ることができるというメリットがあります。
ただし、妊娠中、授乳中の人にはマンモグラフィーを使うことは難しく、また若年層はエコーの方が見やすいという差もありますよ。
では、実際の検診での話に移っていきましょう。
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乳がん検診で耳にするのう胞とは?
今回は乳がん検診でのエコーにおけるのう胞や黒い影について述べていくわけですが、そもそものう胞とは何でしょう?
のう胞とは、乳腺症の一種で、乳房における乳管がふくらんでしまって起こるものです。大きくなると触診でも分かるようになります。
発症は中年層、30~50才あたりに多いです。また乳腺における疾患のうち、3割から5割がこののう胞と言われています。中には多発する人もいますね。
では、乳がん検診でこののう胞が見つかった場合はどうすればいいのでしょう? 乳がんではないにしても、何か危ない病気なのでしょうか?
乳がん検診のエコーで、のう胞と診断された場合はどうする?
乳がん検診のエコーで、のう胞と診断された場合、殆どの場合良性のもので何も処置する必要はなく、放っておいても構いません。
但し、大きさや数などに変化がないかどうかを確認する必要がありますので、検診のエコーでのう胞が出た場合は、年に一度のペースで検査を受ける事を推奨します。
時には臓器を圧迫するような大きさののう胞もありますので、病気にならないように手術が必要である場合もあります。乳がんのエコー検査では、がんが原因でのう胞が出来ている可能性もありますので、専門医に病状の見解を詳しく聞く事が重要です。
なお、こののう胞は、動画で見つけることによるエコーでは、しばしばリンパへの疾患など誤診もされます。行ってみた病院で、エコーの設備や精度に不安があれば、しっかりと確認してみるのも良いでしょう。
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乳がんと乳腺症の違いは?
さて、のう胞は乳腺症の一種ということがお分かり頂けたかと思いますが、乳がんは乳腺症とは違うのでしょうか? 端的に言えば、乳腺症と乳がんは別物です。
そもそも乳腺症とは、乳腺に起こる様々な症状を総じて言うもので、少し曖昧な側面があります。対して乳がんは乳房にがん細胞があるかどうか、というはっきりと分かりやすい判断ができます。
のう胞は良性疾患とされるので、乳がんほど危険なものではありません。
しかし、それでも2割はがんに発展してしまう可能性もあるので、油断しないようにしましょう。
では続いて、いよいよ黒い影についてです。
乳がん検診のエコーでの黒い影の正体は?
乳がん検診のエコー検査では、良性の病変も悪性の病変も、全部黒く写ります。人は何かしら治療の要らない良性病変を抱えていますので、黒い影が写るのは自分だけではないと思っておいた方が良いですね。
しかし、エコーで写った黒い影が、良性なのか悪性なのかは医師が判断します。
一概には言えませんが、良性の影は楕円形に近い形をしていて、悪性の影はギザギザと変な形をしているものが多いです。自分で必要以上に悩まずに、信頼の出来る医師の話をよく聞きましょう。
まとめ
乳がん検診のエコー(超音波検査)は、20代、30代女性の病変も見つける事が出来、精密に胸の状態を検査する事ができます。それ故、治療の必要のない良性の病変も拾い上げ、身体の状態を詳しく知る事ができるのです。
がんにしろのう胞などの良性疾患にしろ、大切なのは定期的な検診を受けることです。今回の執筆に当たって様々な医療の専門家達の発言を拝見しましたが、そのどれも、1年に1回などの定期的な検診を勧めていました。
のう胞や黒い影が、乳がんなのかどうかを判断するのは専門医の仕事です。乳房に違和感があってもまあ大丈夫だろう。そんな風に患者自身が勝手に判断することは、とても危険なことなのです。
聞いたことがあるかもしれませんが、がんは早期発見できれば、それだけ治療も楽になり、治る確率も上がるのです。気付かぬうちに手遅れ、なんてことにならないように、検診に行く頻度を高めておきましょう。
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