乳癌 ステージ1の再発率、転移、生存率はどの位で、治療はどうなる!?
癌と聞くと、とても怖い感じがしませんか? 確かに、癌は昨今に死因のトップですから、怖い病気であるのに違いはありませんね。
今回は、その中でも女性に多い病気である乳癌のステージ1に焦点をあててご説明します。
乳癌ステージ1の再発率や転移の状態、生存率は一体どの位なのでしょうか?
また、どのような治療が行われるのでしょうか?
乳癌は、現在日本人女性の12人に1人は患う病気と言われています。
しかし、乳癌は早期発見することができれば適切な治療を受けられるため、治癒率が高い癌なのです。
ここでは、乳癌の比較的早い段階であるステージ1について詳しく見ていきましょう。
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乳癌ステージ1の再発率はどれ位なの?
ではまず、乳癌 ステージ1の再発率について見ていきます。先に述べてしまいましょう。
乳癌の初期段階であるステージ1の癌の再発率は、10%以下と、低い確率であると言えます。
ステージ1は、癌の大きさは2センチ以下で、乳房の外には広がっておらず、リンパ節に転移していない状態のことを言います。
リンパ節に癌細胞が転移していると、その流れに乗って、癌細胞が身体を巡り、どこかに転移してしまうことがあります。そうなると、根本的な治療を行いたくても、癌細胞を根絶しきれずに再発に至るのです。
ですから、ステージ1での癌細胞の発見は、早期発見と言えますね。ステージ1で発見されれば、リンパ節への転移前の早い段階から治療を開始することができ、その結果癌細胞の広がりを抑制することができるので、再発率は低くなるのです。
ステージ1で早期発見することができれば、治療もしやすく、再発率も癌が進行した状態から比べると低いです。ですので、定期検診を受けるなどして、早期発見できるように心掛けましょう。
乳癌ステージ1で転移とはどういった状況?
乳癌ステージ1で転移することはあるのでしょうか?結論から述べますと、ステージ1で転移することは極めて稀です。
ステージ1は、腫瘍の大きさが2センチ以下で浸潤癌であり、リンパ節転移がないもののことを言います。浸潤癌は、通常血管やリンパ管にたどり着き、臓器に転移する性質を持ちます。
しかし、ステージ1の乳癌はリンパ節転移がないので、腫瘍を残らず切除しやすく、癌細胞は残りにくいので、治療を始めれば転移することはないでしょう。
けれども、早期発見で治療しなければ、浸潤癌がリンパに転移する特性を持ちますので、ステージ1でも他臓器に転移していく可能性があるということです。
また、乳房一部摘出手術で治療した場合、万が一癌細胞が乳房に残った場合は、ステージ1でも転移する可能性もあります。
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乳癌ステージ1の生存率はどれ位?
乳癌ステージ1で早期発見できた場合の生存率は、5年後に96.63%と高い数値が出ており、これは早期発見で適切な治療を行うことができれば、良好な経過が期待できることを示しています。
また、乳癌の生存率自体が極めて高く、10年相対生存率は89.1%となり、死亡者数の少ない甲状腺がんなどと並ぶ数値になっています。
この10年相対生存率は、通常ある癌と診断されると、がんでない人の生存率よりもはるかに低くなりますが、乳癌の場合は違います。
例えば、平均余命表で確認する癌と診断されていない33歳女性の生存率は、1万人中9903人となり、乳癌になった女性の10年相対生存率89.1%という数値に近いことがわかります。
つまり、乳癌になったとしても、癌と診断されていない人とあまり変わらない年数を生きることができるという統計が出ています。
要するに、乳癌ステージ1の生存率はとても高いのです。
乳癌ステージ1の治療の詳細は?
乳癌ステージ1の治療の詳細についてご説明しましょう。
ステージ1の乳癌については、乳房温存術、乳房切除術が基本になっています。乳房温存術は、乳房を残して治療する手術で、乳房切除術は、乳房を取ってしまう手術です。
乳房切除する方が再発は少ないと言われますが、乳房は女性にとって大切な部位ですので、早期治療の可能なステージ1では、乳房温存術を行う場合も少なくありません。
また、癌細胞を少なくするために薬物療法も行い、さらに術後に放射線治療も加えることで、癌細胞の死滅を促します。
乳房温存手術とは
それでは、各手術についてより詳しく見ていきましょう。まずは乳房温存手術です。前述の通り、これは乳房を残したまま癌細胞を切除するものです。
これは皮膚の切除をとても小さくする、あるいは全くしません。そして、乳房にできているしこりを、乳房の一部と共に切除します。癌細胞の周り大体2センチほどと言ったところです。
残念ながら乳房に傷1つなく、という訳にはいきません。多少乳房に変化はありますが、それでも乳房として残すことができる治療法ですね。手術の後には、放射線での治療が待っています。それで残った乳房での再発を予防していくのです。
この治療法は、癌細胞の大きさや、しこりの数などによって不可能になる場合があります。乳癌が乳房に広がっていれば、一箇所からのみの切除では難しいのです。
乳房切除術とは
続いて乳房切除術です。これはこの中にも更に数種類があり、乳房のみを切除する場合、乳房に加えてリンパ節までを除く場合、そして大胸筋など更に下の筋肉までを切除する場合です。
最も一般的なのはリンパ節までの切除ですが、癌が筋肉にまで届いている場合には、その切除も行われます。
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まとめ
今回は、乳癌の初期段階であるステージ1の再発率や転移、生存率についてご説明した上で、どのような治療をするのかをお伝えしました。
乳癌は、早期発見できれば完治する癌と言われています。女性は30代前半から乳癌のリスクが高まるため、早期発見するために、定期検診やセルフチェックをすることを推奨します。
今回の記事作成に当たって、多くの患者の体験記、あるいは医師のメッセージに触れました。そのどれも、早期発見の重要性を語っています。早期発見であれば完治できる。逆に言えば、見逃していると完治は難しくなっていくということです。
乳癌が発覚したとき、患者はみな一様に大きなショックを受けます。それから先、長い時間をかけて治療を行っていかなければならないからです。もう以前のようには戻れない、とみな落ち込んでしまうのです。
癌の治療は今回紹介した手術だけではありません。ステージが進めば、それだけ治療は大がかりになります。その分、身体への負担も増していきます。放射線治療で毛が抜ける、手足がしびれる、なんて話も聞きませんか?
最後に怖がらせてしまうような文になってしまいましたが、今回の記事をもって、少しでも早い段階での癌発見の重要性が伝わっていれば幸いです。
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