ラミクタールの双極性障害への効果とは?実際に飲んでいる患者が伝えます!
双極性障害の患者によく使用されているラミクタール(薬)ですが、効果が気になりますよね。
ラミクタールとは、2008年から発売されているてんかん発作を抑止する抗てんかん薬・気分安定薬です。(ラミクタールについては、後の章でもう少し詳しく説明します)
前回も別記事の方で少しお伝えしたことがあるのですが、私の知り合いであるA美さんは双極性障害を患っているのです。
その辛いご経験から、ラミクタールを処方した時の実体験を交えて実際のところはどうなのか、赤裸々に伝えて頂きます。
それでは、以下、A美さんと交代します。
管理人さんの知人のA美と申します。
ここからは、双極性障害を患っている私、A美がラミクタールについて詳しくお伝えします。
実際私は、近年ラミクタールを長く処方されています。ラミクタールについて詳しく調べたことがなかったので、この機会にがっつりと調べてみました!
ラミクタールの投与量も幅広いのですが、その分副作用も心配になります。私も服用していく中で、投与量には注意しています。
一般的に医者に処方されると、お薬って何の疑問もなく服用しますよね?
噛み砕いてわかりやすく説明しますので、この機会にぜひあなたにもラミクタールについて知っていただければと思います。
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ラミクタール(薬)の双極性障害での効果
ラミクタールは、神奈川県の精神科医のMasatoさんがWeb上で発信している情報として、双極性障害の再発阻止のためのお薬として使用されています。また、海外では双極性障害の安定期維持に使われる薬としてメジャーです。
ラミクタールには、気分を安定させる働きがあり、気分安定薬とも言われています。具体的な効果として、どんな作用があるのかご説明します。
- そう状態(心身が高揚した状態)を改善させる働き
- うつ状態を改善させる働き
- 双極性障害の再発を予防する効果
となります。
それぞれ、詳しく説明します。
そう状態(心身が高揚した状態)を改善させる働き
ラミクタールは、成分としては抗そう効果は低いのですが、現在安定期にある方がそう状態になりにくくしてくれる予防として、その効果を発揮します。
うつ状態を改善させる働き
双極性障害を発症すると、その期間として約7割~8割はうつ状態であるとされています。ラミクタールには抗うつ効果があり、うつ状態を治すためのアプローチとして、気分を安定した状態に持っていくための効果があります。
双極性障害はうつ状態が大部分をしめるものですから、目に見える効果として、気分が安定していることが判断でき、分かりやすいのではないでしょうか?
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双極性障害の再発を予防する効果
ラミクタールは、双極性障害の再発を予防する効果があります。特に将来的にうつ状態にならないようにする働きがあります。それに加えて、気分の波を安定させる効果があります。
なぜ再発を予防する効果があるのかは、医学的には解明されていません。
同様に、再発予防として効果のあるリーマス(双極性障害の症状改善薬)と併用する場合もあります。
そして、気になるのがなぜうつ状態を発症しているのに抗うつ剤(簡単に説明するとうつ病を治す薬)ではなく、ラミクタールなのかと言うと、抗うつ剤はうつ病に特化した薬なのです。これを服用することによって、双極性障害患者は逆にそう状態を活発にさせてしまう恐れがあるのです。
また、その他の弊害として、抗うつ剤と併用した場合、再発予防効果としては2ヶ月以上安定させることができたのは、わずか15%にも満たない研究結果が発表されています。その理由から、長期的に気分を安定させることに疑問が残り、ラミクタールとの併用は進められていません。
そもそもラミクタールの効果は、てんかん発作を予防する薬として処方されていました。てんかんとは、意識障害やけいれん発作を繰り返す病気です。
そして、双極性障害は再発率の高い病気ですが、ラミクタールはどれくらい効き目があるのでしょうか?
ラミクタールを服用していた患者は、半年間の再発率が約50%です。半数の患者が再発までに半年以上の期間が空いています。
実際に私も、ラミクタールを処方されてから、双極性障害の症状の大きな悪化は半年以上出ていません。安定期間が長くなれば、仕事復帰も視野に入れやすいですし、日常生活も安心して過ごせますよね。
ラミクタールは、うつ症状の予防に使われることが多いです。しかし、症状が大きく出ている時期には、効果が薄いため、ラミクタールは使用されません。
確かに、思い返してみると症状が悪化している時期に、ラミクタールは処方されたことがないですね。症状が落ち着いてきたら処方されています。
では、ラミクタールの投与量はどのように決められているのでしょうか?
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ラミクタールの投与量(用法用量)は?
ラミクタールの投与量は、グローバル製薬企業であるグラクソ・スミスクライン株式会社が公開している情報によると、
双極性障害における気分エピソードの再発・再燃抑制に用いる場合(ラミクタール錠25mg)
単剤療法の場合
通常、成人にはラモトリギンとして最初の2週間は1日25mgを1日1回経口投与、次の2週間は1日50mgを1日1回又は2回に分割して経口投与し、5週目は1日100mgを1日1回又は2回に分割して経口投与する。6週目以降は維持用量として1日200mgを1日1回又は2回に分割して経口投与する。症状に応じて適宜増減するが、増量は1週間以上の間隔をあけて1日量として最大100mgずつ、1日用量は最大400mgまでとし、いずれも1日1回又は2回に分割して経口投与する。
出典元:グラクソ・スミスクライン株式会社
ということのようです。
そして、1週間〜2週間置きにカウンセリングを行い、様子を見ていきます。
ラミクタール単体での服用よりも、併用して服用することが多いので、医師の指示通り投与量を守って飲んで行きましょう。
特に、デパケンと一緒に服用している場合は、投与量と飲むタイミングなど注意が必要になりますので、しっかりと指示を守りましょう。
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ラミクタールの投与量を間違ったことによる副作用が恐ろしい!
もし、投与量を間違ったり、身体に合わなかった場合、重度の副作用が出ることがあります。
以下の症状が出た場合は、すぐに医師に相談しましょう。
- 皮膚に発疹
- 発熱(38度以上)
- 目の充血
- 口唇・口腔粘膜の炎症
- 咽頭痛
などの症状が強く見られた場合は、注意してください。
風邪の初期症状と似ているので、ラミクタールの服用と風邪が被っている場合は念のため受診しておきましょう。
私は、現在ラミクタールと、イフェクサー、そして睡眠導入剤のブロチゾラムの3種類を処方されています。
ラミクタールは25mgと一番少ない量で飲んでいるのですが、将来のために調子を見ながら2日に一回で飲んだりなど、調整しています。
ただし、ラミクタールを3日以上空けてしまうと、調子が悪くなりますので、まだまだ投薬を終了するには時間がかかっていきます。
ラミクタールについて調べたり、服用していくと、やはり薬なのでメリット・デメリットがあります。服用する中で気づいたことなど次章でお伝えします。
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ラミクタールを服用する上で気づいたこと
ラミクタールは、そう状態やうつ状態が落ち着き始めた時に飲んでいます。そして、ラミクタールってラムネ菓子みたいな味なんです。
水で飲まなくても、口の中で溶けるタイプなのでとても飲みやすく、子供でも服用しやすい作りになっています。
個人的な感想なので、もしかしたら苦手な方もいらっしゃるかもしれません。しかしながら、粒サイズも小さいので、双極性障害の治療のために薬の種類がたくさんある人には嬉しいサイズ感ですよ。
メリット
ラミクタールは気分安定薬の中でも、安定期間を維持するためによく使われる薬ですが、メリットがあります。
- 双極性障害の中でのうつ状態を改善
- 双極性障害の再発予防ができる
- 催奇形性のリスクがない
という、メリットがあります。どういったメリットか詳細を見てみましょう。
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双極性障害の中でのうつ状態を改善
ラミクタールの効果として、うつ状態の改善があります。改善には抗うつ薬がありますが、双極性障害に安易に投薬すると、そう状態になってしまう可能性があります。
双極性障害のうつ状態には、必ずしも抗うつ薬が効くとは限らないのです。
双極性障害の再発予防ができる
ラミクタールの使用は、そう状態、うつ状態が安定してきた頃に処方されることが多いです。
双極性障害の患者の多くは、うつ状態の症状が多く見られますので、そういった状況にならないように、程よく投薬をすることで再発予防に繋がるのです。
催奇形性のリスクがない
女性の方で、今後妊娠を考えている方にはとても大切なことです。もちろん男性側も注意が必要なことですが、赤ちゃんに大きく関わる女性には大きなメリットです。
気分安定薬として処方されることの多いデパケンや、リーマスは妊娠中や、妊娠を希望する方には処方しません。
双極性障害の治療には、継続的な投薬が必要ですが、妊娠をしたい・妊娠したという場合、投薬を止めざるをえない状況になります。
そんな中、ラミクタールは催奇形性の報告がない薬なので、安心して服用を続けることができます。
私も以前はデパケンでしたが、結婚した後将来子供が欲しいと思っていたので、医師からデパケンからラミクタールに変更してもらいました。
気分安定薬として、再発予防・うつ状態の改善としっかりと効果があります。そして、将来も安心して使用を続けることができるので、嬉しいメリットです!
薬には、メリットとデメリットがあるのは当然ですよね。
では、ラミクタールのデメリットとは、どういったものでしょうか?
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デメリット
基本的に患者へのデメリットというよりも、医師がしっかりと患者の状況を把握していれば問題はありません。
デメリットとして挙げるとすれば、以下の3点があります。
- そう状態には効果が見られない
- 効果を実感するまでに時間がかかる
- デパケンとの併用に注意が必要
このようなデメリットがあります。
そう状態には効果が見られない
ラミクタールは気分安定薬の中でも、うつ状態の改善に効果があると言われています。そう状態の患者への効果というのは、現在報告されていません。
私が服用している感じでは、やはりうつ状態に効いていると思います。飲んでいると、どちらかというと活動的になりやすいです。
効果を実感するまでに時間がかかる
ラミクタールは、副作用の確認や、併用薬との相性を見るためにも、ゆっくりと投与量を増やしていきます。
そのため、実感するまでには時間がかかります。しかし、一回ラミクタールが体に浸透すると安定した効果が得られます。
だからこそ、急に服用をやめると反動で倦怠感が増すように私は感じています。
実際に、2日に一回の服用だと問題ないですが、3日以上服用していないと身体がだるく動きたくない状態になります。
個人差がありますが、服用始めはしっかりと医師に体調の変化を報告していきましょう。
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デパケンとの併用に注意が必要
デパケンには、ラミクタールを処方される時、ラミクタール以外と併用して処方されることが多くあります。
双極性障害の治療効果を増進させるためですが、デパケンはラミクタールを身体の中に残してしまう場合があります。
薬がうまく抜けないと、副作用発症の原因にもなりますし、投薬効果がうまく発揮されにくくなります。
医師の判断の元、しっかりと用法用量を守って服用していきましょう。
以上がデメリットになります。しっかり医師と相談していけば、特に心配することはありませんので安心してください。
まとめ
ここからは、A美さんに代わって管理人が記事最後の総括をしたいと思います。
いかがでしたか?
ラミクタールの具体的な効果や、用法用量、A美さんが実際にラミクタールを飲んでいることから、どういった薬なのかリアリティーがあったのではないでしょうか?
今回はラミクタールの効果や、服用について、A美さんのお話を伺いましたが、私自身もとても勉強になりました。
双極性障害の治療は長期的になりますので、将来のことも考えながらしっかりと薬を決めていかなければなりません。
そして、急に薬をやめてしまえば、反動も大きくそう状態や、うつ状態の再発に繋がりますので、根気強く治療に向き合っていきましょう。
私もよくあるのですが、予約した日に受診できず、薬が足りなくなることがあります。そんな時は、本当に調子を崩しやすくなりますので、なるべく薬は切らさないように受診をしていきましょう。
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