乳癌ステージ4の症状とは?骨転移だと10年生存率がヤバい!
がんは日本の死因の中で最も多いものです。中でも乳癌は、女性が発症するがんのうち最も多く、女性の12人に1人は発症するほどです。医療の進歩はあれど、大病であることに変わりはありません。
このがんは4つのステージによって段階分けされ、1(時には0)から4へと進行していきます。特にステージ4ともなれば、10年生存率も目を背けたくなるものになってきます。
到達してしまえば、10年生きられるかもあやしくなるような、乳癌ステージ4。今回は暗い話題ではありますが、乳癌の最悪の事態を知っておいていただくために、ステージ4の症状や骨転移について詳しくご紹介します。
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乳癌ステージ4の症状の解説
そもそも乳癌ステージ4とは、どのような状態なのでしょうか。このステージとは、がんの状態、特にその転移の状況でもって分けられるがんの進行度合いの区別です。
ステージ4とはいわゆる末期がんに属する段階で、骨や脳、そして肺や肝臓などの臓器に転移してしまっている状態です。ここまで来ていると、切除は追いつかず患者の負担になってしまうので、もう手術も行われない状態にあることが多いです。
では、この乳癌ステージ4の症状とはどんなものなのでしょうか。先ほども書きましたがステージ4の特徴としては、乳房以外にも転移が起こることが挙げられます。故に、症状も転移先によって変わってきます。
しかし1つだけ全ての転移先に共通して言えるのは、痛みです。最初は軽くても、徐々に強くなっていく痛みは、どの転移先にもある症状です。
転移先別に見ていきましょう。
乳癌の骨転移
まずは骨転移です。骨に転移すると癌細胞が破骨細胞という、骨を壊していく細胞を活性化させます。それによって骨折や、カルシウムが血中に溶けて増える高カルシウム血症などが起こるのです。
そしてそれらが、体重をかけたり、体制を変えるだけでも骨が折れる病的骨折や、血中カルシウム濃度の増加による倦怠感、喉の渇き、吐き気などの諸症状を招くのです。
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乳癌ステージ4の骨転移での10年生存率
乳癌は骨転移する場合が多いです。そこでここでは、乳癌ステージ4で骨転移した場合の10年生存率を見ていきましょう。データによって数字には幅がありますが、どれも40%は下回っています。
さらに詳しく言えば、一般的な確率では10年生存率は15%前後とされています。ですがとあるプロジェクトでは25%ほど、また別の医院のデータでは35%ほどと、非常に振れ幅があります。
実はどれだけ凄腕の医師でも、癌患者の余命を正確に計ることはほぼ不可能なのです。それは患者さんによって生来の免疫力や、がんそのもののサイズ、転移の度合いが違うため、同じステージ4といえど平均化するのは難しいからです。
ステージ4で非常に大きなしこりを持っているにも関わらず、その後10年以上生きる方もいますから、過度に神経質にならず、希望を持って過ごしてください。
その他臓器へ転移する恐ろしさ
乳癌の肝転移
肝臓は、他のがんでも転移しやすい部位です。その初期症状は実は分かりやすいものはあまりなく、肌が黄色くなったりする程度です。気付きづらいというのが、肝臓への転移の特徴かもしれません。
肝転移の進行の怖さ
ここで、肝転移の恐ろしさについて、更に詳しく見ておきましょう。気付かないうちに進行していて、ひどい段階まで到達しているというのが、肝転移の怖い部分です。
転移でない肝臓のがんでは、元から肝硬変などによる肝機能の低下がよく見られます。
しかし、転移性では正常な肝臓の細胞が減っていかないと、肝機能は保たれているままで、症状が現れにくいから厄介なのです。
がんが進行して始めて肝機能に異常が起こり、肌が黄色くなったりだるさが起きたりするのです。
では、引き続き乳癌の転移先の話に戻りましょう。
乳癌の脳転移
最後に、脳への転移です。脳転移の症状ははっきりと分かるものが多く、強い吐き気や、めまい、頭痛などが起こります。これらを感じたら、脳転移を疑ってよいでしょう。
このようにステージ4は、乳癌によるつらい症状だけでなく、転移による症状も起きます。1つだけでも十分大変なのに、更に増えると考えるととてもつらいと思います。
転移したがんは、早期発見することが肝要です。早く見つけられればそれだけそのがんに対する治療を早く行い、結果治療も円滑に行うことができます。
しかし数多くいる患者全員を詳しく診て、転移したがんを発見することはさすがに難しいです。患者が自分で自覚症状を告げてくれることが、適切な検査、治療を行うために、病院側にも重要なのです。
なんだか乳癌とはちょっと違うところが痛い。今までなかったような症状がある。そんな時にはすぐに医療スタッフに訴えましょう。
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まとめ
乳癌ステージ4では、前述の通り、手術以外の治療が中心になります。体に広がったがん細胞を全て除くのではなく、痛みや症状を和らげながら、いかに上手くがんと共に生きていくかという方策なのです。
それは必ずしも死に直結するというわけではありません。途中にも挙げましたが、人によっては非常に大きながん細胞を抱えながら、5年10年と生きていける場合があります。
今回この記事を執筆するに当たり、多くのがん患者の体験記、あるいは医師の文章を読みました。その中で、進行したがんに対してであっても最も大切なのは生命力、生きる意志だと感じました。
ある女性はまだ学生の子どものために、ある男性は結婚したばかりの妻のために。まだ達成できていないやりたいことや、終わっていない大仕事。様々なものを支えとして、患者の皆さんはがんと向き合い強く生きています。
体にがんを抱えているというのは、不安にもなるでしょう。しかし病は気からという言葉があるように、明るく強い気持ちでいれば、症状が好転していくケースも多いです。
また、がんの治療には医療スタッフはもちろんのこと、近しい家族の支えが不可欠です。病気になったときこそ、日頃の感謝を伝え、その絆を再認識し、つらい病気に共に立ち向かっていくことが大切ですね。
家族や医療スタッフに支えてもらいながら、上手くがんと向き合って生きていきましょう。
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